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サービスエリアで拾った女の子(後編)

(編の続き)より

 このパーキングエリアに到着してから、
時間にしてまだ十五分程度である。

 物凄く濃密な時間を過ごしたせいで、
既に一時間くらい経ったような感覚だ。
 何だか少し疲れた。

 望ちゃんにソフトクリームを買ってやって、
フードコーナーで一息付く。
 望ちゃんはソフトクリームを顔に付かないように、
器用に食べる。

 俺は疲れから、フードコーナーのテーブルに
うなだれて、ちょうど店内に流れていた
道路交通情報に耳を傾けた。

≪……では事故の影響により、上り下り共に
 四十キロの渋滞が発生しています。
 今後もこの渋滞は続く見込みで……≫


 四十キロ……。
再びテーブルにうなだれる。

「事故?渋滞凄いの?」

 望ちゃんもラジオの内容が何となく
理解できた様で、俺に尋ねて来た。

「そーだよ、事故だって。」

 こりゃー着くのが遅くなるかも知れない。
普通に走れる状態でもフォレストパークまでは
二時間近くかかるだろう。
この状況だと下手すりゃ四、五時間くらいかかりそうだ。

 現在の時刻は十時。
一旦、フォレストパークに電話して事故の事を話し、
到着が遅れる事を伝えた。

 問題はこれからだ。
 このまま渋滞がある程度解消されるまで、
パーキングエリアに留まった方が、
体力的に楽ではあるのだが、望ちゃんを一刻も
早く送り届けなければ、という思いもある。

 それに、望ちゃんがおむつに
おもらしをする所を見たかった。

 本心を言えばこれが全てである。

 今、この状況に限って言えば渋滞なんか
長ければ長いほどいいのだ。

 開き直った俺は、望ちゃんを連れて売店に赴き、
一リットルの烏龍茶を二パックと
グレープフルーツジュースなど、
おしっこの素となりそうなものを買い物カゴに入れ、
それから昼食用におにぎりや唐揚げと、
車内清掃用のウエットティッシュやタオルを買い揃えた。
 俺のおもらしコンサルティングは今始まった。

 何も知らない望ちゃんは「いっぱい買ったね〜」
と、俺が手に下げている大きなビニール袋を見て笑った。

「渋滞が長くなりそうだから、お腹空くでしょ?」

「望ね、おにぎり大好き!」

 連れてこられた猫のように大人しかった望ちゃんも、
段々と俺と打ち解け始めた感じだ。

「ふぅーん?何味が好きなの?」

「おかかマヨネーズ!」

 たまに?マークが出るような会話をしながら
車に戻りドアを開けると、
ぶわっとおしっこ匂いが溢れだした。

「ちょっと待ってねー、おしっこ拭くから。」

 先ほど買ったウエットティッシュを取り出し、
おしっこが流れた部分を拭き取る。
大部分がシートに吸収されただろうから、
焼け石に水ではあるが、何もしないよりはマシだろう。

 ひとしきり拭き取り終わると
シートの上にタオルを敷く。
そして、俺は望ちゃんを乗せて、
再び渋滞の列へ入り込んだ。

「望ちゃんは学校で何して遊んでるの?」

「んーとね、匂い消しゴムとかをね、切って交換してるー。」

 匂い消しゴム……。そんなものがあるのか。

「チョコの匂いとかね、イチゴの匂いとかあるの」

「そっかぁ」

 望ちゃんと喋っていると、自分が子供だった頃、
親戚が「世代が違うのぉー」なんて言ってたが、
今はそれが分かる気がする……。

しばらく、学校のことなどを話していると、
望ちゃんは「んー、くるしい……」と言い始めた。

 どうやら、スカート状に巻いたワンピースを
キツく締めすぎたようだ。

「ああ、ごめんごめん。ワンピースはもう取ろうね。」

 前の車との距離を気にしつつ、望ちゃんの
腰に巻かれたワンピースをほどくと、
白いおむつが露わになる。

 その姿は何度見ても愛らしく、
このまま望ちゃんごと持って帰りたい気持ちになる。

 ワンピースを取った望ちゃんは何やらしきりに
おむつを気にしている様で、じっと眺めたり、
ペタペタと触ったりしている。

「どうしたの?」と尋ねてみると

「なんか……恥かしい……」と、
はにかみながら答える望ちゃんは
意外にも、恥ずかしさ半分、
好奇心半分といった顔をしていた。

「恥ずかしくなんかないよ、
 おむつの望ちゃん、可愛いよ」

 そう言うと、望ちゃんは、にへらと照れ笑いをした。
それを見て、胸がドキンとする。
これはもしかして……。

「ひょっとして……望ちゃん、おむつ気持ちいいの?」

 裏では緊張しつつ、冗談混じりに
望ちゃんに聞いてみる。すると……。

「……うん、気持ちいいかも~」

 照れながら嬉しそうに答える望ちゃんを
見て心臓が太鼓のようにドンドンと脈を打ち、
チリチリとかがり火に焼かれるような
昂揚感が全身をかけめぐった。

 俺は嬉しくなり、望ちゃんを抱き寄せて
ゴシゴシと頭を撫でると望ちゃんはきゃっきゃと笑った。

 なんて楽しい旅だろう。
やはり旅はしてみるものだと心の中で
ガッツポーズをするのだった。

――それから二十分後

「車、進まないねー」

「そうだねー、まだまだかかるなぁー。」

 渋滞は思った以上に熾烈で、先ほどと
殆ど景色が変わっていない。
きっと事故後の処理に結構な時間が
かかっているのだろう。

 望ちゃんに飲み物を与えながら、
ダラダラと亀のような速度で車を進める。

――更に二十分後

 相変わらず車は亀である。
景色も何ら代わり映えしない。

 唯一変わったのは車内の雰囲気だ。
 望ちゃんとの会話が段々と少なくなり、
その分望ちゃんはそわそわし始めた。

「どうしたの?」と聞いてみると
望ちゃんは困った表情で

「…………おしっこ~」と答えた。

 計算通りに物事が運んで実に気持ちがいい。

「おしっこかぁー、もうおむつでしちゃえば?」

 冗談混じりに言ってみる。

 すると「えー、やだやだぁー」
と笑いながら足をバタバタさせる。

 心は半分膀胱にあるようで、どこか余裕がない。

「だってまだおトイレまで全然遠いよ?」

「でもぉー」

「大丈夫大丈夫、誰も見てないから」

「ふうぅぅぅ~……」

 望ちゃんはそれでもおむつに
おしっこをすることは抵抗があるようだ。
まぁ当たり前だろう。

 だが、もはや俺でもそれを止めることは出来ない。
なぜなら今、脱出不能な渋滞の真っ只中に自分達はいるのだから。

「あんまり我慢すると病気になっちゃうよー?」

「んんー、やだぁー」

 さっきおしっこを我慢してた時に比べて、
望ちゃんの受け答えは随分とフランクである。
それだけ、俺と望ちゃんの距離が近づいたと言う証だろう。

「うぅー……もーれーるー! ふあぁぁーん!」

 意図せず色っぽい声を出す望ちゃん。

「あー! もうだーめー! んんんー!」

 先ほどは静かにおもらししていたのに、
今のこのテンションの上がり様はどうだ。
緊張が解けて、本来の望ちゃんの姿が垣間見れる。

「我慢しても無理だよー、これは。」

「だっておしっこがおむつから漏れるぅー」

「はは、大丈夫だって、そう簡単に漏れないから」

「本当? 絶対?」

「ぜったい。もし漏れても怒らないから」

 むしろ漏れた方がいい。
そんな俺の黒い意図に背かず、
望ちゃんはついに観念したようだ。

 片目をつぶっておむつを手で抑えると

「んん~、あ……出るっ……」と言って
黙り込んだ。

 そして二、三秒後……

≪じょ…………じょじょじょ……じょわぁぁぁ~≫

 車のエンジン音のせいで、
おしっこが出る音は聞こえないが、
彼女が今おしっこを出しているのが、
その仕草から手に取るように分かる。
 
 望ちゃんは今、間違いなくおしっこをしている。

「んん! んんーーーーー!」

≪じょわわぁ~~……じょぉぉ~~≫

 二年生にもなって、おむつにおもらしである。
恥ずかしさのあまり、望ちゃんの耳が真っ赤に
染まっていく。

≪じょ~~~……じょぉぉ……≫

 おしっこを全部出し切り終わると望ちゃんは

「はぁぁ~~~」と、
湿気たようなため息をついた。

「もう全部でた?」

「ふぅぅ…………うん~……」

 先ほどではないものの、少し落ち込んだ様子で
俺の問いかけに答える望ちゃん。

 その望ちゃんのおむつはおしっこを吸い取って、
股からお尻にかけて、何か中につめているように
モコモコに膨らんでいた。

「どれどれ……」

 俺が望ちゃんのおむつに手を伸ばすと、
望ちゃんは何の拒否反応も見せず、
それどころか確認しやすいように股を開いてみせた。
 
 まるで小児科のお医者さんにでもなったような気分だ。

 おむつの膨らんだ部分をぷにぷにと触ってみると、
温かく、そして湿っている。おむつの中央に引かれた
お知らせサインは、湿った部分黄色から
青色にグラデーションのように変色していた。

 望ちゃんが本当この中におしっこをしたという
証左である。

 おむつをなでまわしながら、

「ね?おむつからおしっこ漏れなかったでしょ?」と、
自信満々に言う。実際のところの許容量は知らない。

 望ちゃんは膨らんだおむつを不思議そうにじっと見つめている。

「どうしたの?」

 望ちゃんに問いかけると、ひよっとこちらを向いて

「これまだおしっこしてもへーき?」と聞いてきた。

 平気かどうか分からないが、俺は望ちゃんに
おむつから漏れるまでおしっこして欲しい。
そうなれば答える言葉は決まっている。

「大丈夫だよ。これくらいじゃ漏れないから」

「そっかー」

 彼女の様子を顔色で伺うが、
おむつが濡れて気持ち悪いとか、
そういったことではなさそうだ。

 そうくれば、もっとおもらししてもらうために、
ジュースを手渡す。

「ほら、暑いからいっぱい飲んでおきな」

 実際、まだまだ残暑は厳しく、
日が上がってきたせいもあり、
車内の温度はどんどん上昇していた。

 車には一応クーラーは付いていたものの、
あまり効果的でもない割に燃費だけは高いので
クーラーはつけず、グルグルとドアについている
取っ手を回し窓を開けているような状態だ。

 ジュースを手渡された望ちゃんは

「あんまり飲むとまたおしっこ出ちゃうぅ~」
と心配する。

「おむつがあるから大丈夫だよ。」

「えー、おむつにまたするの~?」

 嫌がるような口調で言うものの、顔はにやけており
少しワクワクしたような、
まんざらでもないと言った感じの表情だ。

 望ちゃん自身もおむつにおもらしすることに、
ある種の快感を感じているのかもしれない。
 グビグビとジュースを喉に流す望ちゃんを横目に、
とんでもない逸材を拾ったものだと、思わず感心した。


――それから一時間後……

 高速道路は相変わらずの混みようで、
先の見えないところまで
赤いテールランプが列を作って伸びていた。

 そこを歩くようなスピードで、少し進むたびに
クラッチを入れたり離したりしているので、
地味に体力を奪われる。

 しかし、疲れているのは俺だけではない。
望ちゃんも疲れたのか、目を半開きにしてウトウトしている。

「望ちゃん、きつかったら寝てていいよ。」

「うん~」

 俺は望ちゃんが寝やすいように、シートを倒してやる。
すると、望ちゃんはゴロンと横になり、
三分もすると、親指を口に咥えて
チュパチュパと指しゃぶりを始めた。

 指しゃぶりをする子は甘えん坊、
というか愛情に飢えていると、何かで聞いたことがある。
 望ちゃんの家庭環境は一体どんな感じなのだろうか?


 そんなことを考えている間に、
望ちゃんはスイッチでも切れたかのように爆睡。
朝から色々あって疲れていたのだろう。

 シートの上で親指をくわえたまま、
子犬のように眠る望ちゃんのおむつを
まじまじと見てみると、さっき漏らした時より
おむつは明らかに膨らんでいた。

 えらくハイペースでジュースを飲んでいるなと
思っていたが、多分、俺が気づかない間にも
望ちゃんはおもらしをしていたのだ。

 これはもはや疑いようがない。
望ちゃんは間違いなく、意図的にジュースを沢山飲んで
おもらしをしていたのだ。

 おむつはもうそろそろ限界を迎えそうなくらい、
パンパンに膨らんでおり、そのおむつをつけて
気持ち良さそうに望ちゃんは眠っていた。

 その無防備加減たるや、いかがなものであろうか。
車の運転をしていても、おむつを履いて、
大股を広げて眠っている望ちゃんが気になって仕方がない。

 欲望が理性とせめぎ合う。もう我慢できない……。

 たまたま次のパーキングエリアが近かったので、
そこに入って休憩する事にした。
望ちゃんのおむつ姿が他の人に見られないように、
他の車から少し離れた場所に車を停める。

 エンジンを切ると、車内はシーンとなり、
望ちゃんの「スー……スー……」という寝息と、
遠くに聞こえる車の走行音だけになる。

 その静寂が緊張感を増加させ、
自分の心臓の鼓動の高鳴りが背中まで届いて揺らす。
赤ちゃんのように全く無防備な格好で
スヤスヤと眠る望ちゃんは、全く起きる気配がない。

 俺は意を決して、膨れ上がったおむつの股の部分を
人差し指でつついてみると、水分が増したせいか
最初に望ちゃんがおむつにおもらしした時と
また違った弾力がある。

 おむつの腰の部分をつまんで隙間から匂いをかいでみる。
むわっとした熱気と共に望ちゃんのおしっこの匂いが
鼻腔を包む。

 急に沢山の水分を取ってしたおもらしのせいか、
匂いはそんなに強くない。

 しかし、ほんのりと匂う、吸水ポリマーに吸着された
おしっこの香りは、俺の理性を崩壊させるには
十分すぎる威力を持っていた。

 もう止まらない。止めることができない。
 おむつのテープに手を近づける。

 そして人差し指と親指でつまんで、
ゆっくりおむつのテープを外そうとする。
すると、望ちゃんは「うう~ん」と言って寝返りをかく。

 いかん、目が覚めてしまう……。

 慌ててテープから手を離す。
それと同時に望ちゃんは少し苦しそうな顔をして

「ん~~~~~!」

と寝ぼけながら力んでみせた。すると

≪じょわぁぁぁぁ~~~~~≫

 それは物凄く微かではあったが、確かに聞こえた。
望ちゃんがおむつにおもらしをする音である。
急いでおむつのお股の部分に耳を押し当てる。

≪じょじょじょぉおおおお~~~≫

 次は確かに聞こえた。
望ちゃんはおむつの中に、おねしょをしていた。

≪じょぉぉぉお~~~≫

 望ちゃんのおしっこがおむつに溜まっていく音が
ダイレクトに聞こえる。たちまちにおむつが
温かくなっていくのが頬を通じて分かる。

 しばしその望ちゃんのおもらしサウンドを
聞き入っていると、頬が何かで濡れるのを感じた、

「あっ?」

 思わず声をあげてしまう。
 何かと思って見てみると、
それは望ちゃんのおしっこだった。

 望ちゃんのおむつはついに吸収限界を迎え、
隙間からおしっこが溢れ漏れていたのだ。

 気づけば結構な量おしっこがシートを
湿らせており、おむつに聞き耳を立てていた時に
ついたのか、俺の服の袖もおしっこで濡れていた。

「うわ、やっべ」

 俺は濡れた部分をつまんで匂ってみるが、
やはり先ほどと同じでおしっこの匂いはしない。
これであれば濡れたって問題ない。

 むしろ問題は望ちゃんのおむつの方だ。
もうこのおむつはおしっこを吸収できない。
新しいおむつを買う必要がある。

 望ちゃんを置き去りにして売店に行くのは
少し気後れしたが、パンパンにおむつが膨れた
望ちゃんを連れて売店に行くのもどうかと思い、
眠っているし数分なら大丈夫だろうと、
望ちゃんを車に残して売店へ向かった。

 売店には幸いにも同じおむつが置いてあったので
それを買う。

 すぐに車に戻らねばと思ったものの、この渋滞である。
望ちゃんは小学二年生の女の子だ。
先生も心配しているかもしれない。
少しでも連絡が途切れて大騒ぎされるのも良くない。

 現況は伝えておかねばと、フォレストパークに電話して
一報を入れる。

 そんなこんなしていると、結局、
十五分ほどかかってしまった。

 急いで車に戻ると、望ちゃんは目覚めたのか、
置き去りにされた犬のように窓に張り付いて、
夜泣きする赤ちゃんの如くわんわんと泣いていた。

「ごめんごめん、買い物してたんだ」

「あ~~~~ん!」

 車のドアを開けると望ちゃんは
俺に抱きついて、泣きじゃくった。

「よしよし、どうしたの?」

「だってね、だって、誰もね、いなかったからね」

 会話の途中途中に「えっく、えっく」と引きつけを
起こしながらも一生懸命伝えようとする望ちゃん。
 それを聞いて、しまったと自分の頬を叩いた。

 望ちゃんが学校のバスに置き去りにされてから、
まだ数時間しか経っていない状態で、
二度目の置き去りである。高速道路という陸の孤島から、
元の生活に戻るための唯一の絆であり、
今は望ちゃんから全身全霊をもって頼られているこの俺が、
目が覚めた時に自分を残してどこかへ去っていたとなると、
そのショックは小学二年生の女の子にとって、
決して小さいものではない。

「ごめん、望ちゃん。不安だったね、お兄ちゃんが悪かった……」

「ひっく……ひっく……うあぁ~ん!」

 抱きかかえ、膝に乗せてよしよしと頭を撫でる。
 ショックでまたおもらししてしまったのか、
じんわりと生温かい望ちゃんのおしっこが、
おむつから溢れ俺のジーパンに染み込んでいく。

 しかし、そんなことなどどうでもいい。
今やらなければならないことは唯一つ。
望ちゃんを全力で安心させてあげることである。

「はい、いいこいいこ」

ぎゅっと抱きしめて望ちゃんの頭をごしごしと
撫で続けると、三分ほどして望ちゃんは落ち着きを取り戻した。

 膝の上はぐしょぐしょに濡れて、まるで自分が
おもらししたみたいになっているが、
望ちゃんのおしっこが汚いはずがない。

「よし、じゃあおむつ濡れちゃってるから、
 新しいのに替えようか。ほら、ゴロンとなって」

「うん……」

 抱っこしていた望ちゃんを下ろすと
俺の言う通りに助手席に横になる。

「はい、それじゃあ足をあげて?」

 眠っている赤ちゃんのように手を万歳させ、
膝を曲げて、望ちゃんはお股を俺の方へ向ける。
恥ずかしいのか、顔は他所を向けていたが、
涙で赤くなった目元も重なって、
その横顔は子供ながらにして妙に色っぽい。

 その表情を見たら、ドクンと心臓の鼓動が大きくなり、
自分の耳たぶが赤くなっていく音が聞こえた。

 この感覚は……、これはまるで一目惚れのような……。

 望ちゃんも何かを感じ取ったのだろうか、
明らかに雰囲気が変わった気がした。

 そう、なんというか……
まるで男女がこれから初めてのセックスを
行うかのような、そんな雰囲気だ。

 望ちゃんの顔だげ見つめ、
手探りでおむつのテープに手をかける。

 ビリっと右側のテープを取ると、
子供でもこんな表情が出せるのかと驚く程、
切なく訴えかけるような目をしてこちらに合わせる。

 二人の視線が互いを見つめ合うと、
心臓がドクンッ……ドクンッ……と発作でも
起こしているかのように、強く脈を打った。

 俺はもはや、一人の女性として、
望ちゃんを見ていた。望ちゃんのこの表情を見ると
小学二年生でも、大人の恋愛ができるのではないかと、
思い始めてきた。

 俺は唇を、ゆっくりと望ちゃんの唇に近づけると、
望ちゃんはこの意味が分かっているのか、
更に切ない表情をして少し瞳を潤ませた。

 このまま口づけを交わして良いのだろうか……。
いや、良いはずがない。
小学二年生と、大人の恋の口づけをすることなど、
許されるはずがない。

 だが、鼻と鼻がくっつきそうな位置にありながらも、
今だ驚く素振りも嫌がる素振りも見せず、
恋する乙女のように唇を少し湿らせながら、
切ない瞳で俺をじっと見て視線を逸らさない望ちゃん。

 ゆっくりと、ゆっくりと鼻と鼻が擦れ合うと、
俺と望ちゃんは目を瞑り…………

「んっ……」

 
 唇を重ね合った。

 望ちゃんの唇は驚く程柔らかく、
滑らかに全体が触れ合い、
吐息を流しながら密着していく。

「んっ……ん……」

 甘い蜜とショウガの刺激が絡まったジュースのような味がする
望ちゃんの小さな舌が俺の舌と絡み合い、
互いの唾液が玉を作りながら糸を張った。

「んん…………んぁ……」

 舌が離れ、再び見つめ合うと……
驚くことに今度は望ちゃんの方から唇を重ねて
舌を絡ませてきた。

 俺は望ちゃんの腰を浮かせて、そこに手をいれて抱き寄せる。
望ちゃんの身体は細くて、羽がついているかのように軽かった。
そのまま、数分間、互いの舌を絡ませて、その動きで会話をする。

 俺が舌を動かし、合図すると、望ちゃんも舌を
動かしてその合図に答える。

 望ちゃんは「んふふっ」と含み笑いしながら、
また舌を絡ませる。そうやってお互いの口の中を
隅々まで余すところなく濃厚に舐め合った。
 
 そして俺は望ちゃんに充てられたおむつの
もう片方のテープにも手を伸ばしてペリペリと剥がす。

「おむつ替えるの?」

「ああ、そうだよ」

「恥かしい……」

 既に一度おむつを替えてる時に見てるのに、
恥かしがらなくてもいいのに、何故か恥かしがる望ちゃん。

「でも、着替えなきゃ」

「……」

 望ちゃんは口を紡ぎ、再び足を開いておとなしくなった。
 おしっこ沢山吸い込んでもったりとした
重量感のあるおむつの前側をゆっくり倒すと、
望ちゃんの形の整った桜色のアソコが露わになった。

 それをよく見ると透明な粘膜状の液体が、
スリットからこぼれようとしていた。
人差し指でそれを掬い取ると、指がスリットに触れた刺激で
望ちゃんはピクンとなる。

「ふぁぁ、くすぐったいよ……触っちゃだめだよ」

「あ、ああ、ごめん……」

 液体は望ちゃんのスリットと俺の人差し指の間で糸を引いた。
望ちゃんは確かに濡れていた。
 俺は指についた望ちゃんの愛液をペロリと舐める。
ほのかに塩っぽい味がする。

 望ちゃんは驚いた顔をした。
自分のアソコの液体を掬って舐めたのである。
流石に小学二年生には理解不能であろう。

 しかし、俺はそんなことにも気づかず、
自分の欲望がすべてを塗りつぶしていく。

 ……ああ、望ちゃんのアソコを舐めたら
一体どんな味がするのだろうか。

 望ちゃんの女の子の部分の全てを間近で見て、
欲求がガンガンと天井を叩くように湧き上がってくる。



 しかし、この異常としか言えない俺の一連の行為を
見ていた望ちゃんは、不安に怯えた顔で言った。

「お兄ちゃん……なんか怖い……」

 そのセリフでハッと我に返る。
俺は望ちゃんの前でどんな顔をしていたのだろうか……。

 だめだ、これ以上の事をしてしまうと、
取り返しのつかない事になってしまう。
 こんなに可愛らしい望ちゃんが苦痛で
涙を流し顔を歪めるところなど見たくない。

 恋愛は弱い方に合せてこそ恋愛であり、
強い者が一方的に思いを遂げるのはただの強姦である。
 まして、こんな小さな子供が対象だとすると、尚の事だ。
本来であればフレンチキスですら許されることではない。
 
「ごめん、お兄ちゃんちょっと考え事しすぎちゃって、
 変になってた……。さ、おむつ替えよう……」

 それからの俺は欲望を抑えることに徹底した。
再び、このドス黒い欲望が自分を塗りつぶして
しまわないように、何も意識しないことにした。

 ウエットティッシュで望ちゃんのお尻を綺麗に拭いて
ヒヨコの雌雄の選別の様に、
無感情にさっさとおむつを替え、
たちまちに望ちゃんはピッカピカのおむつ姿になる。

「ほら、もう気持ち悪くないでしょ?」

 おむつ越しにお尻をポスンと叩く。
 これはおむつ替えの儀式のようなものだ。
叩かずにはいられない。お尻を叩いた時に、
ひょこんと身体が揺れて、思わずつま先立ちになる
望ちゃんの姿が和む。

「おむつ……気持ちいい……」

 望ちゃんは両手でおむつをペタペタと
触りながらつぶやく。
 それを聞いて、望ちゃんに嫌われることを
避けられたと思い安堵した。

「じゃあ、まだ渋滞が続くけど、ゆっくり行こうか……」


――三年後

 これまでの話をしよう。
 あの日、望ちゃんを無事に送り届けた後、
別れ際に望ちゃんは泣いてくれた。
止めどなく溢れる涙を何とか堪えて声を震わせながら、
さよならを言ってくれた。

 俺は笑ったまま、望ちゃんと別れた。

 それから俺は更に旅を続けた。
一面に広がる深い青空、碧色に広がる海、紅く染まる山稜。
何を見ても虚しさだけが残り、家に帰ることにした。

 途中、サービスエリアで休憩するために、車を停めた。
助手席を見ても、そこには望ちゃんはいない。

 なんだろう、この孤独感……この喪失感は。

「うう……うわああ……ぁぁ……!」

 寂しさで押し潰された。
 たったあの数時間で、望ちゃんは一体、
俺の何割を占めただろうか。

 家に帰っても胸にぽっかりと穴が空いたまま、
もはや旅をする気力もなかった。

 失恋したかのように、無気力になり、
自分の部屋でぼーっとしていた。


 ーー二週間後、望ちゃんからの手紙来るまでは。


 望ちゃんからの手紙は、
俺に対する感謝の言葉で溢れていた。

 俺も望ちゃんと旅をしたのが
どれだけ楽しかったかを綴り、返信した。

 すると望ちゃんはたまに
手紙を送ってくれるようになった。

そうやって、何通か往復する内に望ちゃんと
会う約束を交わし、時々一緒に遊ぶ仲となった。

 それから俺は大学を卒業し、社会人となった。
そして、この会社で何とかやっていけそうだと
感じ始めた頃……結婚を決意した。


 相手は四歳年上のバツイチで、
しかもホステス上がりである。

 周りは何でよりによって、コイツなんだと、
ホステスに誑かされたのかと、酒の席で冗談混じりに
無神経な言葉も浴びたりもしたし、
両親からも遠い表現で考え直せと言われたが、
俺には何の後悔もない。


 何故なら彼女は、望ちゃんの母親だからである。


「望ね、貴方と暮らすのを楽しみにしてるわよ」

「そりゃ嬉しいね」

 名前は明美と言い、今はホステスを辞めているものの、
何処かしら漂う水っぽい雰囲気はまだ抜けきれていない。
俺はこの明美と一緒に車に乗っていた。

「そういえば、まだ言ってなかったけど、
 あの子未だにおねしょとかおもらしするのよ。
 もう五年生なのに……」

「へぇ? まぁそういう子もいるでしょうよ」

 むしろ俺はそういう子が好きだ。

「昔はそんなことなかったんだけどね、
 ちょうど貴方と出会った頃位から、
 またやるようになっちゃって……。
 寝る時はおむつも履かせてるのよ……」

「……そっか」

 俺のせいかもしれない……。
そう思った直後に明美は

「貴方に出会った事が何か関係あるのかしら?」

と聞いてきた。

 この問いかけに俺はギクッとなる。

「えぇ? なんで?」

「ほら……赤ちゃん返りって言うの? 
 ストレスや寂しさが積もり積もると、
 おもらしをしちゃう子って、意外に居るらしいし」

「そうなんだ?」

「うん……。あの子、父親に会ったことないのよ。
 物心付く頃にはもう別れてたし……。
 だから、貴方に出会って優しくされてから、
 会った事もない父親の影を、どこかで求めるように
 なったのかもしれないわ……」

 明美が結婚した俺と理由も、そうなのかもしれない。
明美は金銭面のことも含め、あの子の父親代わりとして
俺と結婚したのかもしれない……。

 だが、俺はそれでいいのだ。
望ちゃんと一緒に暮らせるのならば、
どんな関係だって、どんな役割だって構わない。
何ひとつ後悔はない。

「でも、そのお陰と言っていいのかわからないけど、
 それで俺は望ちゃんとも仲良くなれたし、
 君とも結婚出来た。」

「そうね、でもなんだか、貴方と望を見てると、
 仲が良すぎて親子というより恋人同士みたいに
 見えるのよねぇ。なんかたまに嫉妬しちゃうんだけど。」

「おいおい……」

 何かあるんじゃないでしょうね、とでも言わんばかりに
じっとりとした目で明美がこちらを見るので、
思わず慌ててしまう。

 女の勘って奴は本当に恐ろしい。

「でも……あの子には寂しい思いをさせてしまったわ……
 夜はずっと仕事だったし。一日顔を合わせないことも
 ザラだったしね」

明美はふぅ……と深く溜息をついて遠い目をした。

「でも、これからは俺がいるよ、
 もう寂しい思いなんてさせないさ。」

――あの日、
 おしっこの匂いでむせかえるような車内で
望ちゃんと熱い口づけを交わした時から、
こうなったらいいなと夢見ていた。

 そして、その夢はもうすぐ現実となるのだ。

 車は明美の家の前に到着する。
あのドアの向こうには望ちゃんがいる。
期待に胸を膨らませドアに手をかけ、勢いよく開いた。


「迎えに来たよ、望ちゃん!」

「待ってたよ、お兄ちゃん!」



終わり


~あとがき~

 と言うわけで、第二作目の「サービスエリアで拾った女の子」を
読んでくださいました方々、ありがとうございました。

 さてさて、今回のお話ですが、
「許される」と言うところに着眼点を置いてみました。

 主人公が、「自分はいけない事をしている」と
理性と欲望の間で葛藤している中で、
望ちゃんが「許す」ような態度を取ったことで
主人公の燻っていた欲望の火が一気に燃え上がります。

 こういう「許される」シチュって、
何か好きな子に告白が成功したような感じで、
凄く燃えるシチェーションだと思いませんか?

 後半は多少駆け足な部分もありましたが、
なんとか気持よく締められればと思って、
ちょいとエピローグ的な話をつけてみました。

 当初は、聖奈ちゃんのおもらしお遊戯会の半分程度の
ボリュームで考えてたのですが、
気付けはこちらの方が全然長くなってしまいましたね。

 望ちゃんについては、主人公が明美結婚するまでの
三年間のお話なども作ってみたいなと思っております。

 最後まで読んでくださいまして、本当にありがとうございました!

テーマ : ロリ
ジャンル : アダルト

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No title

いやぁ~~楽しませて貰いましたw
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小さな女の子のおむつ・おもらしの小説を書いています。
モットーは、ロリ・おしっこ・おもらし・おむつです。

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※おむつ・おもらし関連限定です。m(_ _)m
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