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おもらしユキちゃんとは呼ばせない(三)

(二)に戻る

――

ユキとユウタは学校ではずっと一緒だった。
二人だけの世界を過ごすうちに、ユキはユウタを「ユウくん」と
愛称で呼ぶほどになった。

このまま二人は仲良く小学校を卒業するまで
ずっと二人きりで仲良く過ごすと思われた。
しかし、二人の関係はある事件をきっかけに変転する。

町から少し離れた竹やぶから、腐乱死体が見つかったのである。
これは町全体を揺るがす衝撃的な事件となった。

事件の内容について、まだ小学四年生のユウタとユキには
それがどんなものであったか、最後まで知る由もなかった。

この事件は警察の調査によって次第に解き明かされていった。
死体が見つかった竹やぶは地元名士である立花家の、
つまりサヤコの家の私有地だった。

事件について警察が捜査を行っていったところ、
死体が見つかった竹やぶ付近から数千万円にも及ぶ
現金が埋められていたことが発覚した。

この金は立花家が脱税のために隠した資産で、
遺体で発見された人物は立花家によく出入りする庭師だったのである。


事件の全容はこうである。

二人の庭師A、Bが何かのきっかけで
立花家の隠し財産がこの竹やぶに埋められていることを突き止め、
二人で共謀してそれを掘り起こして盗もうとした。

しかし、掘り起こしている途中で二人の間で
何らかのトラブルがあって揉み合いになり、
庭師Aが勢い余って庭師Bをスコップで撲殺してしまったのである。

慌てた庭師Aは庭師Bを埋めたあと、
持てるだけの現金を持って行方をくらませた。


庭師Bを埋めた穴は浅く、野犬によって掘り起こされ、
日が経つと付近に強烈な腐敗臭を漂わせるようになった。

その腐敗臭に気づいた近隣の年配男性が竹やぶに
立ち入って調べたところ遺体を発見し、事件が発覚したのである。

立花家にとって最悪だったのが、
通報した男性が立花家に連絡を取らないまま、
警察に通報したことである。

立花家の力であれば、暴力団を経て
この事件をもみ消すことができたかもしれない。
しかし、立花家は警察の力まで掌握できていなかったのである。

町にはマスコミが集まり、
『のどかな田舎の名士の脱税資産をめぐる殺人事件』として大きく報道された。

警察の捜査の結果、立花家が殺人に関係したことについては否定されたが、
立花家が犯した脱税についてはマスコミに大きく取り上げられ、
立花家は世間から激しい追及をされることになった。
殺人を犯した庭師Aは今も行方をくらませたままとなっている。

この事件により、サヤコはこの町からの移住を余儀なくされた。

サヤコが転校するとき、本人からのお別れの言葉もなければ、
学校に姿を現すことさえなく、ただ教師が朝礼の際に
「サヤコさんは両親のご都合で転校しました」と一言だけ触れたのみで、
クラスの女王は亡命し、忽然とこの町から姿を消したのである。


サヤコの取り巻きたちも、事件に立花家が関わっていたことは
親から漏れ出た噂話などで何となく察しがついていたため、
深く訊こうとはしなかった。
ただ、サヤコを柱としていた教室の人間関係は拠り所を失い、
瓦解して複数のグループに散らばった。

それと同時にユウタとユキへの嫌がらせは激減した。

元々サヤコが二人への嫌がらせを主導していて、
周りの人間はそれを忖度して積極的に二人に嫌がらせを加えていたが、
サヤコがいなくなったことで二人に嫌がらせをする理由がなくなったのだ。

加えて、クラスの人間関係がまだ不安定な状況の中で
積極的に敵を作るような真似は誰もしたがらなかった。
皆が皆、様子見をしている状態だったのである。


それから更に季節は過ぎゆき、
サヤコが転校してからはや一年が経った。

二人は小学五年生になっていた。

ユウタのおねしょ癖は完全に治っていた。
しかし、ユキにはまだおむつが必要だった。

そのため、ユウタは今もおねしょをしているフリをして、
ユキはおむつを渡していたのである。
おむつのことは奇跡的にまだクラスメイトにばれておらず、隠しおおせていた。

二人をいじめる者はもはや存在せず、
教室から逃げなくてもよくなった。

しかし、二人の交流は依然に比べてかなり少なくなった。
それは何故かというと、二人にそれぞれ友達ができたからである。

ユウタとしてはユキがいじめられなくなったことが何よりであり、
ユキに自分以外の仲の良い友達が出来たなら、
それはそれで良いとおもっていた。

ユキをあえて独り占めにするつもりもなかったし、
自分は自分でユキの他に一緒に遊ぶ友達との付き合いもあるため、
登校時以外はユキとまったく別行動になる日も少なくはなかった。

ただ、ユキにとってユウタは今も大事な存在で、
むしろユウタなしには生きていけないほど、
ユウタという存在は大きく膨らんでいた。

ユウタが自分以外の人物と仲良くなって、
段々と自分から離れていくことに、
ユキは身が裂かれるような焦燥感を感じていた。

ユウタがそのうち、自分のことを
かまってくれなくなるのではないかと思っていた。
気持ちの揺らぎが、二人の関係をぎこちなくさせていた。

いっしょに帰るときもどこか言葉少なになり、
喋る時も間が取れず、どんな会話をしても
不自然なまま不時着して沈黙だけが残った。

ユキにはどうすればいいかわからず、
苦しくて切なくてそのたびに家でひとり泣いていた。

そんななか、小学五年生にとって一番のイベントが近づいてきた。
小学校五年生になると、お泊りイベントがある。
一泊二日で少年自然の家に合宿するイベントだ。

小学五年生ともなると、男女の関係を意識しない生徒は一人とていない。
誰も大きな声で話すことはなかったが、教室では誰が誰に告白するだとか、
そういう浮ついた話があちこちで噂されていた。

そうなると、ユキは気が気でなかった。
もしかして、自分以外の誰かがユウタに告白するのではないか? そう思っていた。
ユウタはもともと人怖じしないタイプで、何かと首を突っ込んで面倒見も良く、
サヤコがいなくなってからは割とクラスでも存在感が増してきていた。
だから、ユウタに告白する女子が出てきてもおかしくはない状況だった。

ユキは自分の思いを伝えようか悩んでいた。
しかし、それを考えるたびにユキはマイナス思考に囚われていった。

告白して拒絶されたらどうしよう。たぶん、もう学校に登校できないと思う。
振り返ってみれば、自分に何の良いところなどあるだろうか?
ユウタが自分のことを好きになってくれる理由などどこにあるだろうか?
そんなことを考えては自己嫌悪に陥って涙をこぼした。

そんなこんなで、合宿当日。
とうとうその日がやってきた。

バスで自然の家に向かい、午前から午後は山登りをして、
夕方にはカレーを作るといったお決まりのメニューで合宿は進んだ。
肝試しも終わり、風呂からも上がって、あっという間に就寝の時間になった。

合宿に際しては事前に保護者から教師へ申し送り事項が渡されており、
就寝の際に夜尿の恐れがある生徒は、他の生徒と別室で寝る決まりとなっていた。

おねしょが治っていないのはユウタとユキだけだった。
二人は建前上は体調不要を理由に別室で寝ることになっていた。
別室は他の部屋とは異なっており、当直室の中にふすまを隔てて
畳張りの四畳ほどの小さな部屋用意されていて、
そこに二人の布団が敷かれていた。

先生はふすま越しの当直室で寝ることになっていた。
就寝前、二人のお尻はパジャマ越しに不自然に膨らんでいた。

先生からおむつを穿くかどうか聞かれ、
二人とも穿くと答えたのである。

「もしトイレに行きたくなったら先生に声かけなさい、我慢しちゃだめよ」

女性の担任教師が二人に忠告する。

「はぁい」

二人とも恥ずかしさ混じりで返事をすると、
消灯し部屋のふすまが閉められて四畳の空間は二人だけになった。

実は、ユキとユウタは今日、ここ至るまでまともに会話していなかった。

「……よお」

「……」

ユキは恥ずかしくて言葉が出なかった。
ぎこちない空気が二人の間に立ち込めた。

「んー、なんかユキ、最近様子がヘンだよな?
 俺、ユキに何かしたっけ?」

「ううん、ちがうの……そうじゃないの……」

ユキはふるふると首を振った。

自分がユウタにぎこちないのは、
ユウタが好きだからこそなのであるということを
伝えられたらどんなに楽だろうかとユキは心の中で思った。

しかし、目の前にユウタがいると
それだけで恥ずかしくなって、ついつい不自然になってしまうのだ。
そんなユキの態度を見てユウタは怪訝な表情で言った。

「じゃあ、別に俺のことが嫌いになったわけじゃないの?」

「うん……」

「そっか……ならいいけど……」

二人の会話はそれっきりで、各々の布団にもぐった。
就寝から二時間後、ユキは眠れなかった。
ぎこちなさであふれた先ほどの会話をただ後悔するばかりだった。
自然に会話ができない自分をユキは責めていた。

そうしていると、ふいに他の生徒が「きゃー」とはしゃぐ声が遠くで響いた。
当直室にいた先生は「ふう」とため息をつき、腰を上げて部屋を出ていった。

部屋にはユキとユウタだけが残された。
ユキの胸は高鳴るばかりだった。
自分の隣には恋して止まないユウタがいる。

静寂の部屋の中、時計の秒針だけがコツ・コツ・コツと、
うるさいほどに部屋の中を響き渡っていた。

その音が自分を責め立てているような気がした。
ユキは自分を落ち着かせるために「はぁー」と大きく深呼吸した。

すると、ユウタはそれに気づいて言った。

「ユキ……、まだ起きてんの?」

ユウタもずっと起きていたのである。
ユキはびっくりしてユウタの方向を向いた。
ユウタは背中を向けていた。

「ユウくんこそ?」

「ああ、なんか寝つけなくてな」

「そうなんだ……わたしも実は目が冴えちゃって」

ユキもユウタに背中を向けた。
この狭い部屋のなかで喋るにはそれで充分だった。
ユウタはため息をついて言った。

「にしても、今日はおねしょ……しなけりゃいいな」

「うん……ごめんね。付き合わせちゃったみたいで…。
 ユウくんはもうおねしょしないのに、わたしにおむつあげるために、
 まだおねしょ治ってないことにしてるんでしょ?」

「気にすんなよ、俺が好きでやってんだから」

「ユウくんのおかげだよ……、わたしユウくんがいなかったら
 きっと学校に通えてないと思う」

「ははは、大げさだな」

「大げさなんかじゃないよ……、本当だよ」

久々にユウタと落ち着いて会話ができていた。
それがユキには嬉しくてたまらなかった。

そして、自分の思いを伝えるなら今しかないと思った。
そのとき。

「なあ、ユキ?」

今まで背中合わせだったユウタ声が不意に
自分の方に向いたことを、ユキは背中で感じ取った。

「なあに?」

ユキはユウタの方へ姿勢を変えた。
ユウタは真剣なまなざしでユキに目を合わせた。

ユキはその視線に、胸が高鳴りを感じた。
そして、ユキの時間はユウタの次の一声で止まった。

「俺、ユキのことが好きだわ」

「え?」

ユウタはユキのことが好きだと確かに言った。
これはユキにとってあまりに予想外の展開だった。

時間が動き出したと同時に、ユキの下腹部がぶるっと震えた。

「あっ……や、やだ……!」

≪じょっ……じょばば……≫

「ああ~…なんでええ~……」

≪じょばああああ~~~~~≫

ユキの下腹部に暖かいものが広がっていった。

「ど、どうした?」

ユキの変容にユウタは体を起こして声をかけるが、
ユキはそれどころではなかった。
おむつを通しておしっこがじわじわとお尻の後ろの方まで広がる。

「ふぇぇぇ……どうしてぇ……」

ユキは顔を真っ赤にして布団にくるまった。

「ま、まさか……」

「今のでびっくりして……お、おもらし……しちゃった……」

ユキは顔から火が出る思いで布団をかぶった。

暗がりでよく見えなかったが、
ユウタにもユキの様子が雰囲気からありありと想像できた。

「ごっ、ごめん……!」

ユウタは反射的に謝った。

「ううん……」

ユキは首を横に振った。

しかし、この肝心な場面で
おもらししたことが、逆にユキを開き直らせた。

「わたしもユウくんのことが好き……」

そう言って、ユキはユウタの手を両手で握りしめた。

「……わたしだって、ずっとユウくんの好きだったの!」

ユキの気持ちを確固たるものにするように、
もう一度強く、ハッキリと言った。

「ほんとか!?……やった!」

ユウタは布団にまるまったまま、勢いよくガッツポーズした。
最近、二人の会話が不自然になっていたのは、
ユキだけに原因があるわけではなかった。

お互いがお互いのことを意識しすぎて、すれ違いが起きていたのだ。
しかし、それも好きだからこそのことだった。

「くふふっ、にしても、まさかおもらしするとはなー」

ユウタは笑いをこらえながら言った。

「だっ、だって、いきなり好きだなんて言うから……びっくりしたんだもん!」

ユキはほっぺたを膨らませた。
ユウタはそんなユキのほっぺをつつきながら

「ははは、でもそれでおもらしするなんて……、
 まあでも、それでこそユキだよな」

「もー! だって……わたし、嬉しかったんだもん……!」

「にしても、どーすんのさ、濡れたおむつは」

ユウタが笑みを含みながらもあきれた様子で言った。
すると、ユキの中で一つのことが頭の中に思い浮かんだ。
そしてそれはまるで蒸気が沸きあがるかのように
欲求へと変わり、そして言葉になった。

「……ユウくんが、わたしのおむつ替えて?」

それは夢心地の今だから言えた言葉だった。

ユウタはドキリとした。
ユキの口調が今まで聞いたことないほど
あまりに艶めかしいものだったからだ。

小学五年生。
早熟ではあるが性に関する知識は二人とも持っていた。

いますぐ行為に及ぶつもりでそれを言ったわけではなかったが、
それでもユキはユウタにすべて捧げるつもりでそう言ったのだ。

しかし、あまりに突拍子のないことだったと思い返し、
ユキは照れ隠しするように言った。

「だって、このままじゃぐしゅぐしゅして気持ち悪いし……」

「お、おう……分かった」

ユウタは緊張を少しでも抑えるように深呼吸した。
心臓が自分の身体を揺さぶっているようだった。

真っ暗の部屋の中、目を凝らしてようやく
ユキのシルエットが見えるような状態で、
ユウタはユキの身体を手探りにして、
おむつの場所を探り当てる。

ユウタの中指がユキのへそのすぐ下の生肌に触れた。

「んっ」

ユキはユウタの手を捕まえて、ヘソからさらに下の方に手を添えた。
ユウタの手の感触がつやつやの生肌から
紙おむつのカサカサとした感触に変わる。

それと同時に、ユキの出したてのおしっこのぬくもりを感じた。
ユウタはそれを撫でるとおむつとは別の盛り上がりを手に感じた。
ユウタが触れている部分はユキの恥丘のほとんど直上だった。

「パジャマ、脱がすぞ」

「うん……」

ユウタはユキの腰から手をパジャマに手をかけてずり下げた。
ユキはパジャマが脱げやすいように腰を浮かした。
パジャマがユキの膝を通り、おむつと生足がすべて露わになる。

「じゃ、じゃあ、おむつ取るぞ……」

ユウタがそう言うと、ユキは潤んだ瞳をユウタに向けたまま小さくうなづいた。
ユウタはおむつのテープを、音が出ないようにゆっくりと剥がそうとした。

≪ビリッ……ビビビッ……ビィ≫

しかし、テープの剥がれる音は部屋に響き渡った。
先生が帰ってこないか案じたが、
坂を転がり落ちる岩を止められないことと同じで、
動き出した二人の情欲を止める手立てはなかった。

左側のテープも同じようにしてはがされ、
おむつはユキの大事な部分を隠すのみとなった。

ユウタの心臓はばくんばくんと音を鳴らしていた。
ユウタはごくりと生唾を飲みこみ、手の震えを抑えながら

おむつを両手でつまんで開いた。
ユキは恥ずかしさのあまり、両手で顔を隠した。


むわりとユキのおしっこの匂いがユウタの鼻をついた。
しかし、ユウタにはその匂いがまったく嫌ではなかった。
むしろずっと嗅いでいたいほど官能的なものに感じた。

今までにも、ユキのおしっこの匂いがおむつ越しに届くことがあったが、
今日のそれは、今までのものとは格別に違うものだった。
ユウタは興奮のあまり頭がくらりくらりとしていた。

「ユキ……、俺もう我慢できない……!」

ユウタは身を乗り出してユキにキスをした。

「んっ……」

≪ぷちゅう……ちゅぱっ……≫

二人の唇が交差し、舌が絡み合う。
とろけるに甘く濃厚なファーストキス。

「んはっ………んんっ」

≪ちゅぴ……ちゅううう……≫

大人のキスを終えると、
ユウタの指がパジャマの上着の裏側を通って
ユキの胸元に伸びた。

「ひゃぁんっ!」

ユウタの薬指がユキの乳首に触れた。
ユウタは小ぶりながら、ユキの珠肌のやわらかい弾力を感じた。

「ユキのおっぱい、すごく柔らかいよ……」

ぷにぷにと手のひらでその弾力を味わう。

「ユウくんにおっぱい……触られちゃった……んんっ」

二人は何度も甘いキスを交わす。
舌と舌が絡まり、唾液が糸を引いて落ちていく。

ユキとユウタは永遠のようなもの感じる、不思議な感覚に包まれた。

「なんか……今までと世界が変わりそう……」

ユキはつぶやくように言った。
ユウタはそれに対して唇を重ねて応じた。

ユウタの手は更なる深淵を求めてユキの秘所に伸びていく。

「きゃぁんっ!そこは……」

恥丘の直下にある割れ目を通り、ユキの花弁に指が届く。
そのとき、ユウタはぬめりを感じた。
そこにはユキの愛液が溜まっていた。

「すごい……濡れてる……」

「は、恥ずかしい……」

ユキは泣きそうな声を出しながら両手で顔をかくした。
ユウタはユキの秘所に指を滑らせた。

≪くちゃ……ぴちゃぁ……≫

ユウタが花弁から指を離すたびに水っぽい音がした。

「あっ……んっ……」

次にユウタは薬指を花弁の上のほうに沿いあげる。
そこにはぽっこりと小さな凸のようなものがあった。
ユウタはそこを薬指で、こねるように一周させた。

「ひぅん!」

背筋を走る刺激に、ユキは思わず高い声をあげる。

「しーっ」

ユウタが人差し指を立てて声を出さないようジェスチャーする。
教師はまだ戻って来る様子はなかった。

「あっ……ああ……」

ユウタがユキの敏感な部分を責め立てると
ユキはその刺激で背中を反らせた。
そして愛液があふれ、ユウタの指に絡みついた。

ユウタはそれをペロリと舐めると、
ユキの股のほうへと潜り込んだ。

「やっ……だめ……」

≪ぴちゃ……ぴちゃあ≫

ユウタはユキの花弁をぺろぺろと舌でなめまわす。

「ああんっ…ユウくんっ…さっきおしっこ……き、汚いよお……」

「んなことあるもんか」

≪ちゅぴ……ちゅぱ≫

「はぁんっ……!」

ユウタが舌でいじめると、またトロリと愛液があふれた。

「ま……まって……」

ユキは息を切らしながら制止する。そして

「わ……わたしもユウくんの……舐めてみたい……」

といって、起き上がり、ユウタのパジャマのズボンに手をかけた
目が暗闇に慣れてきたこともあり、
ユキにはユウタがおむつをしているところがうっすら見えた。

「ユウくんのおむつ姿……かわいい」

「よ、よせよ……」

「わたしにおむつ取らせて」

ユウタとユキの体勢が入れ替わり、
今度はユウタがおむつを替えられるような体勢になる。

ユキはビリビリとおむつのテープを剥いだ。
そしておむつをかぱっと開くと、ユウタのそそり立ったものがあらわになる。
それは子供なりの小ぶりなもので、毛も生えておらずツルツルだった。
しかし、それはユキの小さな花弁についても同様であった。

「ユウくんのおちんちん……」

うっとりするようにユキは呟くと、それをはむっと口に含んだ。
暖かい感覚がユウタの下腹部に広がる。

「うふぁぁぁあ……」

味わったことのない快感に、
ユウタから情けない声が漏れ出る。

≪ちゅぴぃ……ちゅぽ……≫

ユキはユウタのものを口にくわえたまま、
ユウタの快感を引き出そうと、
けなげにピストンさせる。

「くあ……はぁ……」

≪ちゅぷぅ……ちゅぷぅぅ……≫

≪むちゅ……ちゅううぅ……≫

「ゆ、ユキ……タンマ……」

このままでは耐えられなくなると思い、
ユウタは再びユキを押し倒して、キスをした。

「入れるよ……」

ユウタはまっすぐにユキを見て言った。

「うん……」

ユキは上目づかいで恥ずかしそうにしながらうなづいた。
ユウタは自分のものをつまんで、ユキの花弁を探し当てるように先端を突き立てる。

「あ、あれ?」

しかし、ユウタにはそれを収めるべき場所がいまいち分からなかった。

「お、おかしいな……ここかな?」

ユウタは思い思いの場所に自分のものを押し当てるが、
つるりと別の方へ流れてしまう。
格好がつかずユウタに焦り始めた。

そんなユウタをみて、ユキはユウタの先端を
そっと摘んで、自分の花弁の下側に当てた。

「ここなの?」

ユウタが尋ねる。
ユキは恥ずかしそうに顔を横に反らしてこくりとうなづいた。
ユウタはありがとうの代わりに再びユキにキスをする。

そして、ユキが指したところをめがけて、自分の先端を入れようとした。
しかし、そこには壁があり、それを容易には受け入れようとしなかった。

「んっ……!」

ユキに今まで味わったことのない痛みが走る。

「だ、大丈夫?」

「くぅ……はぁっ……大丈夫……っ」

ユウタはそこを、も
う一度突き通そうとする。

「ひぅっ……」

身体を走る激痛に、ユキは声を出してしまわないよう、
口を手で押え必死に我慢する。

「あ、あんまり無理すんなよ?」

ユキの様子を見て心配になるユウタ。
しかしユキは苦悶の表情を浮かべながらも気丈に振る舞う。

「はぁ……はぁ……大丈夫だから……続けて?」

「お……おう……」

ユウタの先端がユキの扉を波打つように引いては押してを繰り返した。

「くぅん!!」

そのたびにユキは眉をゆがめて痛みに耐える。
しかし、そうしていくうちに、
とうとうユキの花弁がユウタを受け入れる時が来た。

「んんっ……んーーーーーっっ!!」

ぷつりと何かが裂けたような感覚とともに、
ユウタの先端がユキの奥深くにずぶりと入り込む。

「はぁぅっ……ーーーっ!」

ユキはこらえきれず、とうとう高い声を上げた。

「ぜ、全部入った……?」

「はぁっ……はぁっ……はぁーっ」

ユキは布団のシーツを力一杯握りしめていた。
暗闇だったので、ユウタには今どうなっているのか
よくわからなかったが、ただ、ユキの暖かさが
先端から根元に広がっていくのだけは分かった。

ユキの恥丘とユウタの根本が触れ合っていた。
ユキの花弁はユウタを完全に受け入れていたのだ。

ユウタは先ほどの感覚を求め、
ゆっくりと腰を引いてまた押し込めた。

「はぁんっ!!」

次は自分のものがユキの奥深くにずぶりと入っていくのが実感できた。

「ユキの中に全部入っちゃった……」

「はぁっ……はぁっ……うん……」

ユウタはこの快感をまさぐるようにピストン運動を始める。

「んはぁっ……はあっ……はあっ……んっ!」

ユキはユウタの動きに合わせて
息継ぎをするように呼吸のタイミングを取ろうとする。
しかし、ユキの呼吸はまだ溺れているようだった。

だが、ピストンを続けていくうちに、
すこしずつと二人の呼吸がシンクロし始める。

「ユキ……、俺なんだか気持ちよくなってきた……!」

快感を得る方法を知ったユウタの腰の動きは、
何かコツを掴んだかのように滑らかになる。

「はぁんっ……んはぁ……ひぁぁん!」

ユキもようやく痛みの頂上を越えて、
ユウタのものが自分の膣内で出し入れされる感覚を感じ取ることができた。
二人の呼吸はまるでノコギリでも引きあうかのように阿吽になる。

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……ユキぃっ……気持ちいいよ……」

「ユウくんっ……んっ……ユウくぅん……っ!」

ユキがユウタを受け入れるたびにパチンパチンと音がする。
ユウタは快感がどんどん高まっていく。

「やばい、ユキ……、そろそろでちゃう……でちゃいそう……」

「ひぁああっ……、ユウくんっ……はぁんっ……だ、出して……出してぇっ!」

ユウタがいよいよ果てそうになる時、とうとうユキも秘所も快感を捉えた。
ユキはその快感を少しでも逃すまいと、両足をせいいっぱい広げて
ユウタを向かい入れる。

ユウタの快感は限界に達そうとしていた。

「出ちゃう……本当に……はぁっ……出るよ」

ユキもそれに応じて、ジンジンとした快感が波のように押し寄せる。
そしてその波はどんどん高くなり、波長が短くなっていく。

「ユウくん!ユウくん!あっ……わたしも……
 なんか来る……きちゃぅぅぅぅ!」

「ユキぃ!……もう我慢できない……出そう……中にだしていい?」

「ふあぁん! いいよ、出して! はぁっ!……中に出してぇ!」

ユウタの腰ふりが速度を増していく

「ユキ……!ユキ……!ユキ!ユキぃ!ユキぃ!!」

「ひぃぃあうっ!! うあああ!! ユウくぅぅぅぅん!!」

≪びゅっ……びゅぅぅっ!びゅぅぅぅっ!≫

「ひゃぁぁああああああんっ!!きぅぅ!」

ユウタのものが大きく脈打うち、それと同時に
熱いもの飛び出してユキのなかに流れ込んだ。
ユキはそれが自分の中を流れ込む感覚を感じると同時に頭が真っ白になった。

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

二人は同時に絶頂に到達していた。
ユウタの精子は余すことなくユキの膣内に注ぎこまれた。
ユキはそれを残さず受け入れた。

「はあ……はあ……ふぁぁぁ……おなかが……あついよ……」

二人はまだ繋がったままぐったりと崩れ落ちた。
ユキはまだ快感のなかに包まれていて、
花弁がビクビクとけいれんする様子をユウタは感じた。

「ユキ……」

「ユウくん……!」


二人とも余韻が冷めると、夢のような幸福感に
帳が下りたかのように現実感が押し寄せてきた。

今まで麻痺していたが、自分たちが先生に見つかったら
とんでもないことになる行為をしていたことをこの時、実感した。

ユウタはハッとなって言った。

「は、早く片付けなきゃ」

「う、うん」

行為中は二人ともまったく気づかなかったが、
遠くから先生が生徒を叱りつける声が響いていた。
向こうの部屋は何かまずいことをしていたようで、
先生のヒステリックな声は収まる気配を見せなかった。
先生が部屋から出て十五分ほど経っていた。

「何かあったのかなぁ……」

ユキが心配そうにつぶやく。

「隠れて菓子でも食ってたんじゃないかな。
 あの先生、決まり事とかにうるさいし……。
 と、とりあえず、体拭こうよ」

そう言ってユウタは電気をつけた。

「や、やぁん……」

ユキは裸を見られるのが恥ずかしくて布団に包まった。
ユウタは自分のリュックからウェットティッシュを取り出した。

「ほら、拭いてあげる」

ユウタはユキの布団を剥ぎ取った。
先ほどまでユウタを受け入れていたユキの花弁が蛍光灯の下に露わになる。
ユウタがユキに注いだ白濁は溢れ出ようとしていた。
ウェットティッシュでそれをふき取る。

「痛くない?」

「ちょっと……ヒリヒリする……」

「すぐ終わるから我慢して」

幸いにも血はあまり出なかった。
布団も白さを保っていた。

一通り拭き終わったあと、問題に気づいた。

「おむつの替え……どこにある?」

「え? わかんない……」

二人とも慌てたが、


「よし……仕方ない!こうなったら……!」

ユウタは先ほど脱いだ、まだ濡れていない自分のおむつを手に取った。

「それ、ユウくんの……」

「でも、これしかないだろ?」

「そ、そうだけど……」

ユウタはユキのお尻を上げて、おむつを滑り込ませた。
そしておむつをお股に被せて、隙間を生まないようにテープで止める。
ユキはあっという間におむつ姿になった。

「ありがと……なんかおむつって気持ちいいね」

「あー、それはわかる」

ユウタもおむつの感覚が恋しい気分になった。

「ところで、ユウくんは替えのおむつどうするの?」

ユウタは横目でユキのおむつを見た。
ユキのおむつはユウタが告白した時に、
ユキおしっこでぐっしょりと濡れて膨らんでいた。

「ゆ……ユキのおむつ穿いちゃおうかな……」

「ええ~!? 汚いよぉ?」

「いいの!俺が穿きたいの! その方が、ずっとユキと繋がってるみたいだから……」

ユウタは誰にも明かしていなかったが、
ユキのおむつに対して欲情を感じていた。

「ユウくんって……変態っぽーい」

「う、うるさいな! ユキのせいなんだぞ!
 ……ユキが毎日おむつ穿いてるところ想像して……それで」

「ふぅん……じゃあ、わたしもユウくんにおむつあててあげる!」

「ええっ?」

「だめ……?」

「……じゃあ……よろしく……」

ユウタにとってそれは悪くない提案だった。
ユキはウキウキして目がハートになったようだった。
おむつを手に取って、ユウタを寝かせる。

「はーい、おむちゅ替えまちょうね~」

ユキは赤ちゃん言葉を使いながら
ユウタのお尻の下におむつを敷く。

「こ、こら、ふざけんなよ……」

流石にユウタも恥ずかしくなる。
ユキはおむつをユウタのお股に被せる。

ユウタの下腹部がしっとりした感覚に包まれた。
おむつにはまだユキの温もりが残っていた。

「ふふっ、なんだかこうしてみると、ユウくんがおもらししたみたい!」

「おもらししたのはユキだろっ!」

ユウタはおむつ替えポーズのままツッコミを入れたが、
この状態ではなんとも格好がつかないなぁと思い、
余計に恥ずかしさがこみ上げてきた。

テープをあて終わると二人はパジャマのズボンを穿いた。
ユウタはユキのおしっこで膨らんだおむつに重みを感じながら
これがユキのあそこから出てきたものなんだと考えると
不思議な気持ちになった。

ユウタのお尻の膨らみはさっきより目立つようになっていた。
先生はとうとう、二人が着替え終わるまで戻ってこなかった。
部屋の電気を消し、二人はそれぞれの布団へもぐりこんだ。
しかし、二人の手はしっかりと握られていた。

「もし、明日先生に怒られたらごめんね」

「いいんだよ。もう誰にもお前のこと、
 おもらしユキちゃんとは呼ばせないから」

こうして合宿は終わりを迎えた。
昨晩の二人の行為はなんとかバレずに済んだ。
ただ、先生の間ではユウタが昨晩おねしょしたことになった。
しかし、もちろんそれが生徒の間に漏れることもなかったし、
別に大した問題ではなかった。


合宿の帰りがけ、空は夕焼けで赤く染まっていた。
二人は手をつないで家に向かっていた。

「こうして、一緒に手をつなぐの、なんだか久しぶりだね」

「そうだなー。」

「……あっ」

ユキが突然立ち止まった。それはユキのおしっこの合図である。
あたりには誰もいないことを確認して、ユキはその場で下着をおろす。
するとユウタがユキをひざ裏からすくうようにして持ち上げる。

「きゃっ!」

「おっと」

いかにユキが小柄な方とはいえ、抱きかかえるのはさすがに重かった。
しかし、よろめきながらもユウタはなんとかユキを持ち上げることができた。
ユキは小さい子がおしっこさせられるようなポーズになる。

「やぁん……」

突然のことに驚くも我慢できず、
ユキのお股からおしっこがびゅうっと飛び出す。

≪しゃぁぁあ~~~~~~~~~≫

「もおーユウくん何するの?」

「はは、これ一度やってみたかったんだよな」

≪じょぼおぉぉ~~~~~~≫

「んもう!」

「ふふん♪」

次第におしっこの勢いは弱まって、
ぽたぽたと水滴になって落ちるのみとなった。

ユウタは力んでユキを抱えたまま上げ下げして
お尻に残っているおしっこの水滴を落とした。

ユキは恥ずかしい気持ちになったが、
しかし決して嫌ではなかった。むしろ多幸感に包まれていた。

「ユウくん……わたし……すぐおしっこ出ちゃうけど……」

「うん?」

「これからもよろしくね!」

「おう!」

――


~あとがき~

ちゅうわけで、ひさびさになんとか完結できました。
ご愛読いただきましてありがとうございました!
プロットが頭の中で固まってから完成まで二週間くらいですかねー。

『姪とおむつと夏休み』『ぼくは女装に手を出した』の二作が
なかなか進まず、どうにか完結できるものを書かねばと思って
あまり風呂敷を広げず、小難しくせず、このブログの
当初のコンセプトに立ち返って、ロリロリで攻めてみました。

これからも小説は作り続けていきますので、
どうぞよろしくお願いいたします!

おもらしユキちゃんとは呼ばせない(二)

(一)に戻る

――

「ユウタくん! 学校いこー」

朝、ユウタの家にユキが迎えに来た。
家が隣ということもあり、一緒に学校に通うことになったのだ。

ユキが学校に登校する時はいつも、
ランドセルの他に手提げ袋を持っている。

この袋の中にはユキのスカートと下着とビニール袋が入っていて、
おもらししてしまった時にこの下着にはき替え、
濡れたスカートや下着はビニール袋に包んで持って帰るためだ。

小学校で生徒がおもらししてしまうことは度々起こる。
しかし、ユキに関して言えば、ひどい時には月曜日から金曜日まで
皆勤でおもらししてしまうこともあるため、
学校の担任教師がユキの両親に相談して毎日これを持たせているのだ。

ユキがおもらしするたびに授業を中止させられる教師としては、
おむつを穿かせることもユキの両親に進言したが、
両親はおむつを穿かせることを拒んだ。

ユキの両親はユキのおもらし癖について、
ユキの立場に立って理解を示そうとしなかった。

クラスメイトの前でおもらしして恥ずかしい思いをしても、
それでおもらし癖が治るならば将来的には本人のためになると思っていたのだ。

この、強権的なパターナリズムに加えて、
ユキは今までさんざんクラスメイトにおもらしのことでからかわれてきたこともあり、
自分に自信がなく、何か言いたいことがあっても
なかなか言葉に出せない性格になってしまい、
それが余計におもらしの回数を増やす原因となっていた。

そんなわけで、ユキが通学するときの手提げ袋は
ユキの象徴的なものとなっていた。

ユウタとユキは同じクラスだった。
強いて言うなれば、人口が少ないど田舎であったため、
クラスは一学年一クラスしかなかった。


しかし、サヤコによってユウタもクラスのつまはじき者にされた。
ユウタが学校に通い始めて四日が過ぎた。ユキはその間に二回おもらしした。

一回目は学校の帰りがけ、二回目は学校の行きがけだった。
ユキは尿意を催したもののユウタが傍にいたため、
恥ずかしくて道草で用を足すことができなかった。

二回目にやってしまったときは着替えに家に帰ったたため、
この日は学校を遅刻してしまった。

ユウタは自分がいたせいで、ユキが登下校中におもらししていることに気づいていた。
しかし、ユウタはそれに対してどうしたらいいか分からなかった。

五日目、ユウタがユキと登校していると、
突然ユキがユウタの後ろに隠れて道の茂みに入った。
ユウタはそれに気づいてどうしたのかと思いユキを探した。

「ユキ? どうした?」

ユウタはすぐにユキを見つけた。
ユキはスカートの中から白いパンツを下げ込んで、
今まさに茂みに向かってしゃがみ込もうとしていた。

「きゃっ!?」

ユキの小さなお尻がユウタに丸見えの状態になっていた。
ユウタはそれを見て目を皿にした。

ユキは尿意を我慢できなくなったため、
ユウタに気付かれず茂みに隠れて、ほんの数秒の間に用を足して、
あわよくば何食わぬ顔でやり過ごそうとしていたのだ。

しかし、当然それには無理があった。
二人きりで登校しているなかで、突然茂みに隠れて用を足そうとしても、
気づかれないわけがなかった。

ユウタが来たせいでユキはパンツを下げたまま固まってしまった。
しゃがみ込みながら意識は既におしっこを出そうとしていたため、
今更止められなかった。

「あっ……」

≪しゃあぁぁぁ~~~~≫

中腰のまま、ユキのお尻の下からおしっこが勢いよく、
びやっと噴き出した。

「なんでええ~~~!?」

中腰の中途半端な体勢だったのでおしっこはユキのパンツの上にこぼれ落ちた。
表面張力により、太ももにも道を作り、膝、ふくろはぎを通り、
靴下までおしっこで濡れてしまった。

「わ、わりいっ……!」

ユウタはすぐに後ろを向いた。
ユキのおしっこが地に跳ねてじょぼじょぼと音を出していた。
ユウタはその音を背中で聞いていた。

「うえぇぇん……」

少ししておしっこの音が止まったので、
ユウタは恐る恐る、ユキの方向へ振り向いた。

「えぐっ……ふぇぇぇぇん」

ショックだっまのか、ユキはお尻をまるだしにしたまま、小さく縮こまって泣いていた。
ユウタはそれを見て憐れみを抱くと同時に、
心のどこかでこのユキを可愛らしいと思っていた。

しかし、このままではいつ他の子がこの道を通るか分からないので、
ユウタはユキのランドセルをを拾い上げて

「他の奴が来るから、行こう」と言った、

ユキはめそめそしながら立ち上がり、パンツを引き上げた。

「ぐじゅぐじゅするぅ……」

ユキはまだおしっこがぽたぽたと落ちる
生暖かいパンツを穿いて言った。

「だって仕方ねーべ、ここで着替えるか?」

ユウタはなだめるように言った。

「ううん、いい。 まだ家まで近いから……」


まだ授業が始まるまで時間があったので、
二人は着替えに戻ることにした。
その途中、

「なぁーユキー。俺と一緒の時は気にしなくていいから、そこらへんで小便しちゃえば?」

「え?」

「毎回もらしてたらユキだって大変じゃん?」

ユウタがこの提案をしたのは、ユウタに下心があったわけではなく、
おもらしするよりはマシだろうと思ったからだ。

しかし、ユキが道草でおしっこする場面を想像すると
耳までジンジンと血が巡っていくのが分かった。

小学三年生ともなるとさすがに
女の子の体を意識しないわけにはいかなかった。

「ぐすっ……うん……」

ユキは小さくうなづいた。

それから数日が経った。

ユキが登下校中におもらしすることはなくなった。
代わりにユキは突如物陰に隠れておしっこを始める。

そのユキの姿は、ユウタにとって少々異様なものではあったが、
それでも不思議と嫌な気分はしなかった。

むしろ、ユウタはその姿を愛くるしいと思い、
そこに一種の父性的な心地よさすら感じていた。

ユウタはユキがおしっこしているところをあまり見てはいけないと思いながらも、
ついつい目だけ動かして、草むらにつやつやのお尻を露わにしたユキの姿を、
ちらちらと盗み見ることをやめられなかった。

そんなこんなで、ユキは登下校中におもらしはしなくなったももの、
学校ではそうも行かなかった。

ユキのおもらしはかなり突発性の強いもので、
予兆を感じてから十秒ほどで、排尿に至ってしまう。

どんなにトイレが近くにあろうとも、どうやっても間に合わなかったのである。

結局、ユウタが転校してから一ヶ月の間に、ユキは七回も校内でおもらしした。

その度にユキは『おもらしユキちゃんがまたやった』と
クラスメイトに嘲笑されて、惨めな思いをしていた。

ユウタはそんなユキを庇おうとしたが、反発すればするほど盛り上がり、
ユウタまでも、嘲笑の渦の中央にやり込められてしまった。

教室の雰囲気をコントロールしているのはやはりサヤコで、
ユキを嘲笑する流れになる場合は彼女の取り巻きがその尖兵となる。

尖兵たちはまるで子供が親に愛情を求めるかのように
サヤコの気分を忖度して、ご機嫌取りのためにユキを槍玉に上げる。

サヤコは子分が自分の気分を推し量って、行動する様を見て
自分の権威と支配力に酔いしれていた。

ユキただそれだけのために、おもらししてしまうという、
ただ一点の身体上の過失から、教室内のスケープゴートにされていた。

ユウタは自分がつまはじきものにされることについてはさほど関心がなかったが、
足元に水たまりを作るたびにクラスメイトに嘲笑されるユキの姿を見て、
ユウタはどうにかしてやりたいと思っていた。

ユキがおもらししなくなれば、このように
いじめられることもなくなるのではないかと思った。

そこでユウタはある決意をした。

朝、ユキと学校に向かう時、ユウタは周りに人がいないタイミングを見計らい、
自分の決意を実行に移そうとした。
しかし、思い切ることができなかった。

この日も、ユキは教室でおもらしをしてしまった。

帰りがけ、二人は一緒に家に帰っていた。
まだ日は暮れかねていたが空は赤みがさし、
トンボが田んぼのうえをせわしなく飛び回っていた。

ユキは今日もおもらししたことで落ち込んで肩を落としていた。
ユウタはそんなユキの姿をみていてもたってもいられなくなった。

「なあ、ユキ、ちょっとこっちに来て」

ユウタはユキを小道に連れ込み、自分のランドセルの中を漁った。

「ちょっと待ってろな」

「?」

ユキは目をきょとんとさせた。
ユウタはランドセルから白いものを取り出した。

「これ……明日から使ってみたら」

「えっ、これは?」

ユウタがユキに差し出したものは子供用のおむつだった。

「こ、これなら学校でも大丈夫だろ?」

ユウタは流石に恥ずかしくなって、ユキの顔を見ることができなかった。
ただ、おむつを差し出す手だけはユキの方へ向いていた。

ユキはユウタのランドセルから
あまりに意外なものが出てきたせいで驚きを隠せなかった。

「本当は朝に渡したかったんだけど……」

「……どうして、おむつ持ってるの?」

ユキはこの疑問を投げ込まずにはいられなかった。
ユウタはごくりと唾を飲んでユキに告白した。

「だっ、誰にも言うなよ。 
 じ、実は俺……まだおねしょするから。……それで」

ユウタがこれを同級生に言ったのはユキが初めてである。

「おむつ……して寝てるの?」

そう訊いたユキの声は震えていた。

「しっ、仕方ないだろ? 勝手に出ちゃうんだから……。 絶対にいうなよ?」

決めの悪い様子で、恥ずかしそうにユキから視線をそらすユウタ。
反対にユキは目を開いてユウタをまっすぐに見つめた。

ユキは胸からこみあげてくる感情をいくら抑え込もうとしても抑えきれなかった。

「ユウタくん!!」

とうとう感情が溢れて、ユキはユウタに抱き着いた。

「お、おい」

戸惑うユウタのことなどお構いなしに、
ユキはユウタをぎゅうっと抱きしめて、大声をあげて泣いた。

ユキは今まで自分がおもらししてしまうという悩みを、
誰とも共有できないでいた。
誰も自分のつらさを分かってくれる人間はいないと思っていた。

ユウタでさえ、自分に優しくしてくれるのはユウタの人柄によるもので、
自分の悩みは解り得ないと思っていたのだ。

しかし、そうではなかった。
ユウタは自分の悩みを本当に理解ることができる
ただ一人の真の理解者だったのである。

この日、二人は手をつなぎいで帰った。
ユキにとってユウタはかけがえのない存在となった。

それからというもの、ユウタは毎日ランドセルにおむつを入れて
通学の途中でそれをユキに渡し、

ユキはおむつを受け取ると、行きがけにある林の入り口に、
一日に四本しか通らない木造の屋根付きのバス停で、
誰にも見つからないよう、こっそりとおむつに穿き替えて登校するようになった。

似たような悩みを持つ二人の関係は、
友情を超えたなんとも不思議で親密なものになっていった。

ユウタが毎日おむつをくれるおかげでユキはおもらしをしても、
教室の床を汚してしまうようなことはなくなった。

日常生活においても、おむつを穿いていることは意外にばれなかった。
体育のある日はおむつの上にパンツを穿いて、
その上からブルマーを穿いた。ブルマーはちょうちんブルマーであったため、
おむつの膨らみも意外に目立たなかった。

ただ唯一、ユキがおむつを穿いていることを知っているユウタは、
その微妙な違いに気づいていた。

特にユキがすでにおもらししていた場合、
ユウタにはそれがはっきりと分かった。

準備体操などで背伸びしたときなどは、おむつがブルマーで持ち上げられて、
おむつの膨らみがお尻にぴったりと、かたどられるのである。
ユウタはそれが気になって仕方がなかった。

体育の授業以外でも、ユキが体を動かすたびに
ユウタの視線は自然とユキのお尻に視線が向かった。

何食わぬ顔で生活しているユキ。
しかし、その実はスカートの中あるものはおむつであるということを
それを知っているのは自分だけであるという優越感と、
秘密の共有感がユウタはとってたまらない刺激になった。

そして、ユキのお尻の膨らみを見るたびに、
恥ずかしいようなむずがゆいような感覚に包まれた。
ユウタにはまだそれが何かわからなかったが、
次第にその感覚の虜になっていくのであった。


時が流れ、ユウタとユキは小学四年生になった。

ユキは相変わらず、ユウタからおむつをもらって登校中に穿き替えて登校していた。
ユウタは毎日おむつをユキに渡すため、おむつの減りが早いことを親から不審がられていた。
そのため、出来るだけおねしょの回数が少なくなるよう、
以前にも増して就寝前のトイレと水分コントロールに気をつけた。

結果、ユウタのおねしょ率はかなり少なくなっていた、
ユキは相変わらずおむつを濡らしていたが、その回数も少しずつではあるが減りつつあった。

一方、教室での二人の立場は相変わらずだった。
サヤコを中心とした二人への嫌がらせは苛烈さを増していった。

ある時は靴を隠され、またある時はちょっとした失敗を大事のように取り上げられ、
ユウタとユキはいつもセットでやり玉に挙げられていた。

ある日には黒板には白いチョークで
『おもらしユキちゃん』『女たらし』の愛愛傘が書かれていた。

ユウタはそれを黒板消しで消したあと、床に黒板消しを投げつけて
ユキの手を引いて教室を出た。

二人の居場所はここにはなかった。

代わりに、休み時間などは花壇に植えてある花を世話したり、
校庭のすみっこで二人で談笑することが日課になっていた。
そこには二人だけの世界があった。

――

(三)に進む

おもらしユキちゃんとは呼ばせない(一)

ユウタは小学三年生で、つい最近この郡に引っ越してきた。
人口一万人にも満たないこの郡では、ほかの田舎の例に漏れず、
農業が盛んで、田んぼや畑が一面に広がっており、張り巡らされた
水路には透き通った水が太陽の光を反射しながらそよそよと流れている。
車が一本通れるくらいの砂利道にはトラクターがどろどろと低い音を出し、
車体を揺らしながら走っていた。

ユウタが越した家のお隣には『おもらしユキちゃん』
と呼ばれる女の子が住んでいる。ユウタと同じ小学三年生にも関わらず、
よく教室などでおもらしをしてしまうため、周りの子にそのあだ名をつけられた。

ユウタがその『おもらしユキちゃん』と知り合ったのは、
両親と二歳になる妹と共に、引っ越しソバを持って
近所めぐりをしたときのことだった。

玄関前で両親が「引っ越してまいりました」「あらわざわざご丁寧に」と
お決まりの挨拶を交わす中、ユウタは挨拶先のおばさんの背中に隠れて
自分たちを覗く女の子のことが気にかかっていた。

ユウタは母親から事前に、自分と同級生の女の子が住んでいること
を聞いていたが、それがこの子のことだった。

「ほら、ユキも前に出てきちんとご挨拶しなさい」

ユキは母親に促されておずおずしながら前に出ると、小さな声で

「こ、こんにちは……」

と言って頭を下げた。
ユキは平均的な小学三年生より小柄であるが、背中まで伸びる
長い栗色の髪の毛を束ねてポニーテールにした、
色白でくりっとした目の可愛らしい子だった。

気弱な性格のようでおじおじとしながら再び母親の背中に隠れた。
それでもユキはユウタのことが気になるようで、母の背中から首だけ出して
ひょっこり覗いてはユウタを見て、
ユウタと視線が合えば隠れるといったことを繰り返した。

「ごめんなさいね、人見知りする子で……」

ユキの母親は苦笑いした。ユウタは「オッス」と言って彼女に応じた。
ユウタはユキと対照的にあまり人怖じしない子供だった。

「こらユウタ。オッスじゃないでしょ、きちんと挨拶なさい」

「ふふ、ユウタくんは元気そうな子ねえ」

「そうなんです、やんちゃでいつもはしゃぎまわってて
 ……お嬢ちゃんも、ユウタをよろしくね」

「ほら、ユキ言いたいことがあるんじゃないの?」

ユキの母親はユキの肩を掴んで前に出すと、ユキは手をまごまごさせながら、
なんとか聞こえるくらいの小さな声を絞り出してユウタにいった。

「あ……あそぼー」

人見知りのユキにとって、積極的に他人を遊びに誘うのは珍しいことだった。

「ふーん、別にいいけどぉ?」

ユウタはすこし照れ隠し気味に言った。

「ふふ……この子ったら、お隣に自分と同い年の子が来るのが
 うれしいみたいで、『隣の人はいつくるの?』『まだこないの?』って
 ずっと言ってたんですのよ」

「あらユウタ、よかったじゃない?可愛い子が一緒に遊んでだってよ?」

「ユキ、近所をユウタくんに案内してあげたら?」

ユキはこくりとうなづいた。
ユウタはやれやれ付き合ってやるかとでも言いたげな
素振りをしてユキの後についた。

ユウタとユキは家を出てすぐにある竹林が生い茂る
舗装されていない砂利道をぶらぶら歩きながら話した。

「ここらは本当に畑ばかりだなー」

「田舎だから……、ユウタくんはどこからきたの?」

「東京。親の都合でね」

「そうなんだー、都会だね。……友達もたくさんいた?」

「百から先は覚えてねぇな。ユキは?」

「私は……」

ユキはうつむいたまま何も言わなかった。
ユキは物怖じしやすく、誰に対しても遠慮がちであった。
それはユキのおもらし癖によるものであった。
学校ではクラスメイトからおもらし癖のことで馬鹿にされ孤立していたのだ。
ユキには友達と呼べる存在が一人もいなかった。
そのため、ユキは教室の中でいつもひとりになって寂しい思いをしていた。

授業で班を作る時は余りもの扱いされていたし、班で机をつけて話し合う時も、
一人だけ少し離されていた。そういう体験があり、
ユキは次第に人見知りするようになっていったのである。

それでも、ユキはひたむきで家の隣に同学年の子が引っ越してくると知った時、
その子とは何としても仲良くなりたいと思っていた。

だからユキは勇気を振り絞ってユウタを遊びに誘ったのだ。

二人は丘の上にある神社や、これからユウタも通うことになる小学校など、
様々なところを回った。

ユキは場所が変わるたびに
「ここの家の犬は近づくと襲ってくるから気をつけて」だとか、
「神社では夏になるとお祭りがあって、その時は(田舎なりにだが)大勢の人があつまる」
など、一生懸命ユウタに説明した。

その甲斐あってか、ユウタもユキに親近感を覚え始めた。
ユウタは人前では強がっていたものの、
新しい環境に連れてこられて、実は不安を燻らせていた。

いくら人怖じしない性格といえども、生まれ育った場所を離れ、
知らない場所に連れてこられて不安を感じないわけがなかった。

しかし、早々にユキとこうやって話していくうちに
その不安も和らいで気が楽になっていた。

二時間ほど近所を巡り巡ったあと、ユウタはユキに連れられて駄菓子屋に行った。
駄菓子屋は子供たちの社交場である。近所に住む同じ学年の子が何人かいた。
ユキはそれを見てバツが悪そうにして立ち止まった。

ユウタはユキの様子を見て不思議そうに「どうした?」と尋ねた。

すると、

「あら?『おもらしユキちゃん』じゃない?」

駄菓子屋にいた女の子のひとりがユキの存在に気づいて、
わざとらしい口調でそう言った。

(おもらしユキちゃん? 何だそれ)

ユウタがユキの方に目をやると
ユキは怖気づいた様子でまごまごしていた。

「その子、誰?」

女の子は見慣れないユウタに視線を置いた。
この女の子の名前はサヤコと言い、小学校では女王格の女の子だった。サ

ヤコの家は立花家といいこの地域の名士であり、
立花家に訪れては過剰なまでにへりくだる客人と、
それをたしなめようともしない両親を見てサヤコは育った。

そのせいで、大人のたちの力関係は
そのままそっくり、子供たちに投影されていた。

駄菓子屋にいた子供たちは号令でもかかったかのように、
ユキと新参者のユウタを取り囲んだ。

この町はかなり田舎だったので、
よそ者が引っ越して来るのは珍しいことだった。

「つ、ついこの間、ウチの隣に引っ越してきた子で、ユウタくんっていうの」

ユキはびくびくしながらサヤコにユウタを紹介した。
するとサヤコはまるでお節介でもやくかのようにユウタに忠告した。

「ふーん。ユウタくん? 忠告してあげる。
 その子すぐおもらしするから気をつけたほうがいいよ」

「えっ?」

突然のことに最初、ユウタは状況がつかめなかった。
サヤコは続けた。

「だからね、みんなで『おもらしユキちゃん』って呼んでるの。ねー!」

サヤコは賛同を得るように取り巻きの子供たちに言った。
取り巻きはその期待に応えるが如くうんうんとうなづいた。
サヤコにとって、ユキはいじめ甲斐のあるおもちゃだったのだ。

半にやけの蔑んだ目つきでユキを見るサヤコたちと、
隣で顔を紅潮させてうつむくユキを見て、
ユウタはふつふつと怒りが沸いてきた。

ユウタには一つ、誰にも言えない秘密があった。
それは『おねしょをしてしまうこと』だった。

そのためユウタは未だに寝るときはおむつをしている。
ユウタもこれにはひどく恥ずかしい気持ちでいたものの解決するすべもなく
、ずっと他人にひた隠しにして悩んでいた。

それだけに、ユキが『おもらしユキちゃん』と呼ばれることを、
ユウタはまるで自分の痛みのように感じたのである。

「行こう」

ユウタは取り囲む子供らを強引に押しのけ、
ユキの手を引っ張って駄菓子屋から離れた。

自分に逆らう者のいない環境で育ったサヤコにとって、
ユウタの行動は予想外だった。

「ちょ、ちょっと……!? 何あいつ……人がせっかく忠告してやったのに!」

ユキを庇い、自分のことなどお構いなしに去っていくこの新参者に、
サヤコは動揺とともに敵意の念を燃やした。


サヤコたちと離れたあと、ユキは暗い顔でうつむいていた。
おもらしのことをユウタに知られたら、ユウタもサヤコたちのように
自分をいじめるのではないかと思ったからだ。
しかし、ユウタは違った。

「あいつらの言ったことなんか、関係ないから」

ユキにとってこの言葉は、暗闇に光が差すような思いだった
。ユキは今まで、おもらししてしまうことを、
誰からも受け入れてもらえなかった。

クラスメイトはもちろんのこと、
担任教師も苦い顔を隠そうとしなかったし、
ユキの両親ですら、おもらしするとそれを咎めた。

しかし、ユキにはどうすることもできず、
ただ罪の意識に苛まれ、心を闇に落としていた。

そんなユキが今までの人生の中で、
おもらししてしまうことを唯一受け入れてくれたのは、
まだ出会って間もないユウタ、ただ一人だったのである。

「ユウタくん……」

ユキは感激のあまり目を潤ませた。しかしそれもつかの間、
突然「ひゃっ!」っと小さな声を発して体をビクンさせた。
そして、しまったと言わんばかりの表情をして、急いで股間をおさえた。

「ああっ! だめっだめっ!」

「ど、どうしたの?」

ユキの突然の変容にユウタは驚いて気遣った。
ユキは首を横に振りながら

「ひぁぁ……、やだ、見ないで……見ないでぇ……!」

と懇願した。
それと同時にユキのスカートの下から
ぽたぽたと何かがしたたり落ちた。

「ふええ……どうしてぇぇ……」

それはすぐに線へと変わった。
ユキがおしっこをもらし始めた。

≪じょろろろろお~~~~≫

「いやっ……止まって……止まってぇぇ……」

ユキは蚊の泣くような声を絞り出したが、
おしっこは勢いを衰えさせることなく、
びたびたと無情に股下から流れ落ちる。

「やぁっ、だめえぇぇ……ぁぁ……」

ユキは足をがに股にした。
これは立ったままおもらしするときに、
出来るだけおしっこがふとももから伝わないようにするためのもので
いつの間にかついてしまった癖だった。

ユキはこの情けない姿だけはユウタに見せてはいけないと思っていた。
しかし、いざおもらしを始めると、無意識のうちに
いつも通りのそのポーズになってしまっていた。

≪しゃぁぁぁぁぁぁ~~~~≫

相当溜まっていたようでおしっこは大量に流れ落ちる。
実のところ、ユキは少し前からおしっこを我慢していた。

本来ならばおもらししてしまう前に、
その場にしゃがみ込んで用を足してしまうところだが、
今はユウタがいる手前、そこらで下着を下げて、
お尻を丸出しにして用を足すというわけにもいかなかったし、
おしっこしたいとも言い出せなかったのだ。

「だめぇぇ……」

ユキは尿意を感じることは出来るが、長い間我慢できない体質だった。
我慢していると、膀胱付近が痙攣しておしっこが勝手に流れ出してしまうのだ。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ………」

しばらくすると、おしっこの勢いは衰えて線はまた点となったが、
まだ、スカートの下からぽたぽた落ちていた。
足元には水たまりを作っていた。

ユキはそのままそこにぺたりと座り込んでしまった。

空は少しずつ暮れはじめ、雲には赤みがかかり、
そよ風に揺られる草木と、遠くの山で鳴くカラスの声だけがあった。
ユウタはユキにどう言葉をかければ良いか決めかねていた。

「……ぐすっ……ぐすんっ……うぇぇ……うえぇぇぇーーーーーーん!」

ユキはまるで幼稚園くらいの女の子のように、わんわんと泣きじゃくった。
ユウタは小さくなったその姿を見ていたたまれなくなり、
この子を守りたい気持ちでいっぱいになった。

「……おれ、別に気にしてないから」

ユウタは水たまりにへたり込んでいるユキに手を差し伸べた。

「うう……ひっく」

ユキは差し伸べた手を握るとユウタは強く握り返した。
ユウタの手に引かれてユキはよろめきながら立ち上がった。

「ぐすん」

「ほら……今日はもう帰ろう」

「あ、ありがと……」

ユウタはユキの手を引いて家までユキを送った。
この日からユウタとユキは友達になった。

――

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